元エロビデオ雑誌ビデオメイトDX』(コアマガジン 1988~2010)編集長。写真は産湯に使っている本人。

マグナム北斗編・その壱の壱●あの人は今、のおいらが 同窓会の招待状を出しました(仮)第3回 招待状送付人 マグナム北斗 出席◯

数年前にさ、『ジーザス栗と栗鼠』をまた撮るゆう時にな。女優は琥珀うたとかいうオレはよう知らんのやけど、前田敦子のバッタモンみたいなヤツで、行ったら、三代目とかあの辺がおって。「せっかく来たんだから出れば?」って。「なんで出なあかんねん、こんなもん!オレ、こんな現場嫌いやねん」ってw 「オレは大人しい現場が好きやねん」ってw


マグナム:
そこがオレと仲のいいとこやねんけど。すっごいイイ人のふりして、ごっつイケズみたいなw

松沢:ここだけは。ここだけはオレ、みたいなw

マグナム:ここだけはw

松沢:出る杭打ちたくてしょうがないw

マグナム:そうそうそうw だから面白かったですよ、ホモ映画の時。自分で撮ったホモ映画で、倉岡恭平っておったでしょ、男優で。で、この人が新派の殺陣師やから、なぜかホモ映画の中に主役を狙う殺陣がずーっとある。何回もあるw

松沢:それは竜ちゃんと…。

マグナム:竜ちゃんと倉岡恭平。で、現場の殺陣師が「今、これが流行りやからこう入れて」みたいな。「じゃ、こっちな」って、「カメラここや」ってもうカメラ割り出来とんねん、二人とも。早いねん、コマ落としみたいに早いねん。タタタタタッて。「これ、ホモ映画やろ?」みたいなw

松沢:はっはっは。上野で上映するやつでしょ?

マグナム:上野でやってる。『世界傑作劇場』(注13)でやってる。大傑作やで、あれ。

――ホントはそっちがヤリたかったんだなw

マグナム:そうそうそう。で、ジャージ穿いてるくせに、刀持つと裾持つんよ。袴の時のクセで。で、「なんでジャージで裾たぐってんの、アレ?」って。

松沢:ジャージで殺陣してんの?

マグナム:おかしいやろ、だってw

――どういうシチュエーションか判りませんよね、それw

松沢:ストーリーと関係ないの?

マグナム:狙われてるの。一人の男を狙ってるから、それを襲うんだけど何故か刺客が出てくる。意味わからへんよね、ホンマw

――それがいつの間にかホモの関係になっていくわけですか?

マグナム:その二人は闘うだけ。全然、そんなシーンない。最後の最後に一カラミあるだけ。

松沢:うふふっ。殺陣師もビックリしただろうね、映画を観たら。「こういう映画だったのか~っ!」。

マグナム:いえ、大丈夫。本人知ってるから。本人、男優やってるから。SAMMとか出てたから。芳友舎の。

松沢:でも昔はそういう人、いっぱいいたんだね。

マグナム:昔はたくさんいましたよ。だからオレと中沢新一と麻郎くらいでしょ、若くて、言われたから出たよ、みたいな。アルバイトみたいなもんから入った。それ以外は大体、エロ本屋、役者…。エロ本屋多かったね。

(その壱の弐に続く…)


取材協力:マグナム北斗の店『与太ばなし』大阪市中央区千日前1-6-7日宝阪町ファイブ5F  (06)4963-3645