-そうなんですね、最初の出会いが複数好きの集まるチャットだっただけで。
H:はい。私当初はそっちから矯正しよう修正しようとしてましたしね。それで、最後にヨリを戻した時から、一気に今の状態まで持っていった。その理由は、これはダメだ、と思ったんですね。璃子の性欲が歪んでいるから、普通のセックスでは無理なんで。さあどうしようかと。
-伺っているとセラピーみたいな(笑)セックスセラピー。
H:近いかも知れません。とにかく性欲が精神の安定と直結するんですよ璃子は。
-ということは、HALさんが嗜好として複数がお好きでその方面に誘ったというよりは、璃子さんに合わせていたら自然とそちらにいったという順序なんですか?
H:嗜好としてなくはないですよ。前妻と貸し出しや複数をし始めて、それまでは思ってませんでしたけど、ああ、これは面白いな、と覚えたフシはあります。ただ、今は主にLINEのグループトークを使って男性を集めているんですが、そのグループトークに入っている、我々が言うところの「仲間」という人たちがいて、その人たちはどういう人かと言うと、私の大事な玩具を一緒に大事に使ってくれる仲間、ということなんですよ。
-自然な流れで今回の核心部分のお話にいきました。そもそもなんですが、そういう璃子さんを共有する仲間のLINEグループが出来てきたのはいつ頃なんでしょうか?
H:そういうグループは10年くらい、LINEは5年くらいかな。
-そうですよね。10年前はLINEありませんでしたもんね。
H:そのLINEの前身としては、ボード型のSNS、匿名ボードというやつですね。でもこれが管理が大変で。それでやってられねえなって思ってたところにLINEが出てきたんでこりゃいいや、と移行したんですね。
-すいません。ちょっとここで、読者のために纏めさせて頂きたいんですが、現在、HALさんと璃子さんは登録数の少ないものだと20~30人くらい、多いものでは50人以上が入るLINEグループを50個以上主催されていて、複数プレイをされる際にその中で参加者を選んでおられるということです。
H:補足すると、その中でも上でも言った「仲間」と呼べる人のためのグループは3つしかありません。それ以外は例えば今回なら、上京して遊びますよ、という時にそれ用に新しくグループを立ち上げてその中でやり取りをする。※2。それで実際に会って、この人いい人だな、となったらうちらの「仲間」とも会って、「仲間」内の了解が取れれば「仲間」と呼ばれるグループに入れちゃう、という感じです。
※2、実際、今回取材にあたり、筆者もそのLINEグループのひとつに招待された。グループは「9月に行われた璃子さんの上京プレイ連絡用LINE」。取材日当日の待ち合わせ場所の確認や、プレイリポートを交わすことが主目的のグループではあったものの、その中ではプレイ終了後も日々、赤裸々に自身の性の悩み、妻とのセックスレス、不倫関係の告白などのやり取りが継続され、さながら秘密の性のサロンとして機能し続けている。
-例えば、その「仲間」に昇格したい、と思ったらどうすればいいんでしょう?
H:昇格という表現はすごく嫌ですけど、要は、コミュニケーション力も含めて我々と同じベクトルを向ける人の集まりと言ったらいいでしょうか。セックスにしても人間関係にしても。璃子という私の大事な玩具を私と同じように大事に使ってくれるということですね。
-なるほどなるほど。そこらへんはまた後ほどさらに突っ込んでお伺いしたいと思いますが、表面的に言うと、最初にお話された離婚された奥様とはじめたチャット、これを自前でやり始めたということ?
H:まぁそうですね、そういうことです。
-まさにマニア2.0。SNSを活用された新しいマニア像だと思います。