松沢:それこそさっきの話をすると、20人くらいしかいなかったというけど、当時は3日撮りとかしてて、そんなに現場があっちこっちあったわけじゃないから、マグナム北斗といえども…。
マグナム:そうなんですよ。ボクらのやってた頃はね、一か月にビデ倫作品を撮ってたの40本ですよ。40タイトルですよ。それがね、毎月増えていったのは確かですわ。それが40本が50本になる、60本になる…。
松沢:でも最初の40本くらいだった時、10本くらい出てたんじゃない?
マグナム:出てましたw だから40本のうち10本出たら顔売れますよね。
松沢:そりゃそうだ。それでそん時にどういういきさつで”マグナム北斗”という名前に?
マグナム:芸名ですか? アイビック(注21)がね、出来た頃ですわ。そこの社長が雑誌で企画を凄いやってて、オレで何か出来ひんか? って面白がって。ほんだら、『週刊現代』(注22)ですかね、「じゃあ、『美女対談』やろか?」言うて。で、「ビデオギャル、風俗嬢、ソープ、ヘルス、なんやかんやで5週間くらいやりましょうか」っていうのがあって、企画的には名前を出さなあかんと。
松沢:まぁ、雑誌で名前出すとなると有名じゃないと「誰だオマエ?」ってことになるもんね。
マグナム:「インパクトのある名前にして下さいよ」って。でも”デカマラ”って嫌やなと。”デカマラ平地”じゃ嫌じゃないですかw 「なんか大きさをイメージする名前でないですか?」って言ってきたから、ほらそこはプロレス好きやから、”マグナム”(注23)ええなぁ思うて、「”マグナム”どうですか?」言うたら、「いいですね! ”マグナム平地”ですか?」言うから、「確か下半身にほくろが七つあるって昔、女に言われたことがある。あっ、”北斗”です」「行きましょう!」って言われて、それから。
松沢:それじゃ、『週刊現代』の企画で”マグナム北斗”というキャラクターが生まれた。
マグナム:それからずーっと、そのまま。
松沢:それからマグナム北斗の活躍っちゅうのは、例えば、東スポを読んでたりすると、出てくるわけだよ。で、マグナム北斗の名前は知ってる、けど、AVはそのころ見たことないし。多分、作品は見てないと思うよ。
マグナム:でしょ? 寸評書く人しか見ないもんねw だってオレもほとんど見てないもん。あの世界におると”見たい欲求”ってないじゃないですか?
松沢:”見たい欲求”はないわけじゃないけどね。ただ、”マグナム北斗を見たい欲求”はないw
マグナム:ないでしょw オレもね、自分が出るようになってから”見たいという欲求”は失せていきましたよ
取材協力:マグナム北斗の店『与太ばなし』大阪市中央区千日前1-6-7日宝阪町ファイブ5F (06)4963-3645
その壱の参へ続く…