元エロビデオ雑誌ビデオメイトDX』(コアマガジン 1988~2010)編集長。写真は産湯に使っている本人。

鷲本ひろし(アロマ企画) 編・その参●あの人は今、のおいらが 同窓会の招待状を出しました(仮) 第一回・招待状送付人 鷲本ひろし(アロマ企画) 出席◯

いいんじゃないですか。最後は妄想なんだから。それがきっかけになってるのが、映像なんだから風俗なんだからっていう世界だから。

鷲本ひろし(+中嶋Pアロマ企画プロデューサー)×松沢雅彦(構成:マンボ杉乃)
対談 (2016.12.26 於:東京・高円寺 アロマ本社)

 今は”誰も知らない”元エロビデオ雑誌編集長の松沢雅彦が、懐かしの面々を訪ね歩いて、勝手気ままに昔のエロ話に花を咲かせるという当コーナー。前回、盟友・鷲本ひろし氏と『アロマ企画』の作品制作の内側の話で大いに盛り上がった両者。今回は現在、アロマが展開している風俗店の話へと飛び、さらには今のAV業界の現状にまで話題は及び…。


松沢:で、せっかく今、乳首責めの話が出たんで、この前、ラッシャーみよしさん(注)に「鷲本さんに会ったんや」っていう話が出て。五反田の…

鷲本:『シルキータッチ』ですね。

松沢:『シルキータッチ』?

鷲本:『五反田シルキータッチ』(注26)。シルクの布のように優しく乳首いじってちょうだいっていう。

松沢:あ、だからラッシャーさん行くわけだ。

中嶋:(ホワイトボードのポスターを見ながら)いくつかあるうちでプロデュースしている風俗店です。これもそうなんですよ、『五反田勃起中毒』(注27)

松沢:それも風俗店?

中嶋:新橋にもあるんですが、それらは店先行で。『中毒』だけは『勃起中毒』って作品を夢野が作って、作品先行なんですよ。で、『シルキータッチ』ていうのは言ってしまえば『BBボーイズ』(注28)ですよ。

松沢:『BBボーイズ』?

中嶋:『ビーチク・ビンカン・ボーイズ』。これをお店化したのが『シルキータッチ』。だから『BBボーイズ』って鷲本は久しく撮ってないですけど、さっきの話の流れの中で鷲本が他にも色々と、琴線に触れるべくっていうところで、マッサージものっていうところで開拓した一つ。今でこそわりと乳首感じる男子モノってどこのメーカーもというか、色んな作品の中に入ってるじゃないですか、プレイの一つとして。それを一番最初に特化させて『BBボーイズ』ってタイトルで。

松沢:それはまだ僕が現役の頃、やってましたよね。で、そのコンセプトを反映させた『シルキータッチ』というお店を五反田に。いつからですか?

鷲本:もう4年になりますね。

松沢:ラッシャーさんに遭ったのは3年くらい前?

鷲本:いや、ラッシャーさんはオープンしてすぐ来てくれたんで。

松沢:さすがw その時、鷲本さんと…

鷲本:はい。と、夢野と。

松沢:店にいたんですか?

鷲本:ぼくと夢野とずっと付きっきりで。朝から晩まで二人で店番して電話番してやってたんです。あと、同じ五反田で、同じ事務所からお店を三店舗出して、女の子かぶったりとか、色々あったんですけど。

松沢:これは出張なんですか?

鷲本:そうです。デリヘルです。近隣のホテル、ラブホ、もしくはビジネスホテルへの出張です。

松沢:じゃあこの『シルキータッチ』ってまだあるの? 『勃起中毒』と?

鷲本:はい。あと『寸止め抜き地獄』(注29)。それから今一店舗増えて、『舐められ倶楽部』(注30)

松沢:はいはい、『舐められ倶楽部』。また懐かしい。

鷲本:そう。当時は『ベロ・デ・ナメール』ってタイトルでやってましたけど。その四店舗が五反田の事務所から女の子が行くっていう。

松沢:それじゃあ、そのアロマティック的な、今言ってた作品内容を、デリヘルでやるっていうことになったわけですか?

鷲本:まあ、たまたまそっちの方になったという。きっかけというのは、こういうAVが氷河期になってきちゃったんで、何かやらないとってなった時に、たまたま、風俗しかないんじゃないですかって話をした時に、じゃあお前やれよって言われて。まるで解からない世界だったんで…。

松沢:でも作品ではディレクションしてたわけでしょ?

中嶋:お店のコンセプトっていうものに関してはこっちは得意だったんですけども、ただ運営面ということで。

松沢:じゃあ、女の子たちに『シルキータッチ』ではこういうことだけやってればいいっていうことは言ってるわけですか?

鷲本:そうですね。講習をしてます。ぼくはやらないですよ、直接には。ぼくはVを見せて、実際には角脇しげお君(注31)がプレーイングディレクターみたいにして。

松沢:ああ、そうなんですか。「この辺は下の方から、下の方からにして」みたいなw

鷲本:そうですね。あと雰囲気ですね。テクニックというか雰囲気、接客の。そういうものを教えて、女の子に言ってる。ラッシャーさんが来てくれた時とはかなり違ってますよ。

松沢:あー、なるほど。女の子は理解をしてくれます? 

鷲本:いや~、難しいですよ。

松沢:そうですよね。風俗の固定観念があるから生フェラしなければとか、スマタはしないんですかとか、アナルできますけどとかw 洗体モノの撮影(注=後述)の時もそうだったし、『勃起中毒』の時も言っても女の子が…

鷲本:「それだけでいいんですか?」って。その繰り返しです。で、行けば行ったで、お客さんと二人っきりの個室の出来事なんでわかんないじゃないですか。ちゃんとやってくれてるか。で「ちゃんと出来ました~?」って帰ってきてから聞いても、「出来ました~。いい人で良かったでーす」って言われても、気がついたらお客様からクレームのような書きこみがされていたりとか。で、わからないんで定期的に講習したり、チェックしたり。で、四年ですかね。

松沢:鷲本さんはその間…

鷲本:二年半ドン付きでいましたよ。マンションの一室で。最初の、第一回目の時は風見京子ちゃん(注32)が在籍してくれて、その他に何人か「AV女優もいますよ」ってやってたんですけどね。