松沢:サンボ慎太郎はUWF系のマニアなんだよな。
マグナム:あと、えらいケリを入れる奴がいて、「なんでコイツ、どこが悪いんだ?」って言ったら「耳が聞こえない」ってw
松沢:そうそう。あれは身障者プロレスじゃなくて聾唖のプロレス団体だった。
マグナム:今は『闘聾門』(注53)ってあるよね。聾唖のプロレス。
松沢:へぇ、あるんだ。でも、浪貝は右足を蹴っちゃいけないのかな? なんかあるんだよ、ルールというか決まり事が。あっ、サンボの左足を蹴っちゃいけなかったのかな? サンボはそれでも蹴りを取って本気で行くんだ。それでもまた蹴っちゃいけない方を蹴って、試合がヒートアップしてきちゃう。それで周りが出てきて止めて。壮絶だったよ。でもサンボ慎太郎も強かったと思うよね。
マグナム:浪貝がまたねぇ…。器械つけて立っている人とかはリング上では外すでしょ? もう立て膝なわけですよ。「『蹴られてダウン~っ!』って、もう最初からダウンしてんじゃねぇか!?」ってw 女子の試合なんかどっちもノー歩行器で倒れてこうやってるだけだもん。その試合の帰りに俺たちが何を言ったかというと、「やっぱりロープワークできないヤツはダメだね」w 全然、温かい目で見てないんだねww フツ―に見てんだねww
松沢:はっはっは。いやいや、感動する時もあるんだよ、結構。
マグナム:あのほら、彼ら聴覚障害者ですから「応援してください。手話でこれが『頑張れ』です」って言うから、みんな客席がこうやってやるのよw でも興奮して選手は誰も見ちゃいないってww で、オレ、客席見て「えれぇシュールだなw」と思ってww
松沢:リングに向けてみんな『頑張れ』ってポーズするわけだ。
マグナム:客みんなこうやるのに、みんな誰も見てねェんだw セコンドも熱くなっちゃって「うう~っああ~っ!」とか言っちゃってるしさw
松沢:わっはっは!
マグナム:「これはダメだろうw」ってww
松沢:聾唖のチームと対抗戦の時だっけ?
マグナム:いや、別です。聾唖の試合と光明養学校の試合。
松沢:対抗戦もあったな?
マグナム:なかった、なかった。
松沢:あの後にあった。
マグナム:あったの? だって聾唖の選手とか蹴りとか凄いヤツいたんだよな。