松沢:サンボ慎太郎、その蹴りを受け止めてアキレス腱極めるの。鼻血出しながら。涙出たよ。そのあとにね、水俣に呼ばれたんだよ、『DOGLEGS』。
マグナム:えっ、水俣病患者用の?
松沢:だったかどうか覚えてないけど、そこでも『水俣プロレス』っていう障害者の団体があって、『DOGLEGS』を招待したの。で、水俣でやったのさ。で、「行くしかねぇなぁ」と思って、飛行機で行って。その試合もねぇ、結構スイングしてた。水俣の人たちは結構プロレスわかってる感じだったな。でもプロレスを解ってる人と解ってない人がいると、結構、ガチガチになっちゃって。でもねぇ、涙流しましたよ。長州が初めて藤波に勝った時の、片膝立ちになりながらのラリアットで抑え込んだ。で、スリーカウント取って、マサ斉藤がバッとリングに上がってきて、ガチっと抱き合った時の。あの時と同じくらい泣いたねw
マグナム:ハハハハハッ!! 最近、プロレスにそういう部分がなくなってね。オレもう見れない。というか、年くったのかな?
松沢:ああ~、まぁ解んないことないなぁ。
マグナム:猪木がチョチョシビリ(注54)に負けてね。ドームの帰りにみんなで泣いたw 『呑者家』(注55)でね、グダグダ言いながらw で、みんながね「これで昭和が終ったかな~」ってウダウダ言ってるのに、池島ゆたかだけは「ブロディは…」。「バカか、お前は!」ってw
松沢:チョチョシビリの時ね。あの時、別々に見に行ったんだよな。
マグナム:別々だったけど一緒になったんだよね、帰りがね。
松沢:チョチョシビリに負けた時、裏投げ四連発くらって。猪木が下がってくわけじゃん。オレ、かなり遠い位置にいたんだけど、花道まで多分、走っていったんだよ。で、猪木がこんなことしながら(若手に両肩を抱えられた格好)w で、オレの前で振り返ってリングに頭下げたの。
マグナム:「なんか引退するなぁ~」って思ったよね、あの時ね。
松沢:猪木がリングに頭下げたことなんかないんだから!
マグナム:ない!
取材協力:マグナム北斗の店『与太ばなし』大阪市中央区千日前1-6-7日宝阪町ファイブ5F (06)4963-3645
(その弐の参へ続く…)