松沢:で、「プロレスの話するだけだったらギャラなしでいい」って言ってくれてね。
マグナム:そう。「ギャラなしでいい」って言う人ばかりやったから、「じゃあ、わかった。その代わり美味しいちゃんこを食わすからそれで許してもらおう」って『浜力』かなんか行っちゃってw
松沢:あれ、『浜力』だったのか?
マグナム:あの時、『浜力』だった。それで鈴木さん(注57)亡くなりましてね…。
松沢:『浜力』っていうのはね、高田馬場にあったちゃんこ屋でさ。で、国際プロレスの事務所が白夜書房の前身のセルフ出版のビルの隣りにあった。
マグナム:そうだよね。だから「『浜力』で340日くらい食ってた」って言うんだけど、それは冗談だと思うんだけど、興行に行ってるんだから。そんなに食ってねぇと思うけど、「鈴木さん、それはいい加減だなぁ」と思ってw ただ、一週間、事務所に詰めたら三日四日は行ってたことは間違いないっすよね?
松沢:タニマチみたいに。ほんで、「国際プロレスの崩壊までの話」っていうのを企画して。本当は「ストロング小林がどうして出て行ったのか?」みたいな話を聞きたかったんだけど。
マグナム:あれね、たまたま上手いこと、別の話でオレと鈴木さんと知り合ってきて、「じゃあ、喋ってもいいよ」っていうから。面白かったね、あの時ね。八幡(注58)の会心だったけどね、あれね。最後の第三稿(注59)貰ったもん、八幡君に。「書きましたから。出すとこないですけど、読んで下さい」って言うから。会心だったよ、あれは!
松沢:2号で終わっちゃってすいません。
マグナム:『龍源砲』(注60)も良かったですね。天龍さんは栃内さん(注61)で、原さんは松沢さんで。あとで聞いたら、『レッスルボーイ』からネタぱくったプロレス雑誌って山ほどあるね。トークも座談会もそうだし、技の分解もそうだし…。
松沢:ちょうどその頃、『紙のプロレス』が出る前だったけど、知り合いだったんでしょ?
マグナム:山口とは知り合いだった。書いてたから。まだ、ワニブックスに行く前。でもあの当時、結構パクられてましたよ、ネタ、色々。国際の話もそうだし、選手に試合の解説をしてもらうのもそうだし、上田勝次(注62)のインタビューとか、結構アヴァンギャルドなこと、やってましたよねw
松沢:フッフッフ。まあ、言えば、馬場さんとこが取材も何もダメだって言われたんで、しょうがないからやったみたいなもんだよ。