松沢:ははははっ。
マグナム:「オレはこんな、女を追い込んだとこなんか見たないんや」って。ほんで、モノを渡して帰ってきてね。
松沢:それだけ?
マグナム:それだけ。メイキングには入ってるわ、それ。そんで久しぶりに会うて。並木(注3)がサオ振り(音声ガンマイク)で来てたんよ。「なんや生きてたん?」言うて。「オレ、てっきり死んだ思うた」ってw で、辻丸(注4)のハゲ方が凄くて。「オマエ、なんやその頭!? 笑かそ思うてんのか!」言うて。ムチャムチャ言うてw
松沢:わはは。落ち武者だw
マグナム:落ち武者みたいになってんねん。アイツ、オレのこと嫌いなんやろな。ウンとも返事せーへんw
松沢:年上だからね。
マグナム:年上だっけ?
松沢:そう。二つか三つぐらい上。
マグナム:エエねん。オレの方が業界歴長いから。でもよう考えたら、業界歴先輩の人に対しても”ちゃんづけ”やったからね、昔から。「オマエくらいや、”ちゃんづけ”で呼ぶのw」って。
松沢:オレはマグナム北斗の現役バリバリの頃って知らないの。でもなんで知ってたかって言ったら『ビデオ・ザ・ワールド』の『男優座談会』(注5)で初期の頃って必ず来てたじゃない?
マグナム:いてた、いてた。でも当時、男優は20人くらいしかおれへんかった。実働で考えたら。
松沢:そこで登場してたのは竜ちゃん(注6)と…。
マグナム:竜ちゃん、オレ、日比やん(注7)、ほれから速水健二(注8)、麻郎(注9)、あとは誰やろ? 中沢(注10)とか。高杉ジュン(注11)とかね。そんなんやね、だから。
松沢:初期の座談会では大体、竜ちゃんとマグナムがいるわけよ。で、速水さんもいて、日比やんの4人は固まってて、そこに新しい人を入れるみたいな形で座談会をやってて。
マグナム:その頃ね、速水健二は「オレは~」って感じやから。”オレがこの世界の権威者”みたいな立ち位置でおるねやけど、他の3人がその人のことを完全にナメ切ってるという図式が凄く面白かった。だって物凄く吹くねやもんw
松沢:それで座談会のあとに必ず『貧乏寿司』(注12)ってところに行ってて、そこの座敷にオレがなんかで呼ばれて行ったんですよ。その時、会ったのが初めて。
マグナム:あっ、そうなんですか?