松沢:ここだけは。ここだけはオレ、みたいなw
マグナム:ここだけはw
松沢:出る杭打ちたくてしょうがないw
マグナム:そうそうそうw だから面白かったですよ、ホモ映画の時。自分で撮ったホモ映画で、倉岡恭平っておったでしょ、男優で。で、この人が新派の殺陣師やから、なぜかホモ映画の中に主役を狙う殺陣がずーっとある。何回もあるw
松沢:それは竜ちゃんと…。
マグナム:竜ちゃんと倉岡恭平。で、現場の殺陣師が「今、これが流行りやからこう入れて」みたいな。「じゃ、こっちな」って、「カメラここや」ってもうカメラ割り出来とんねん、二人とも。早いねん、コマ落としみたいに早いねん。タタタタタッて。「これ、ホモ映画やろ?」みたいなw
松沢:はっはっは。上野で上映するやつでしょ?
マグナム:上野でやってる。『世界傑作劇場』(注13)でやってる。大傑作やで、あれ。
――ホントはそっちがヤリたかったんだなw
マグナム:そうそうそう。で、ジャージ穿いてるくせに、刀持つと裾持つんよ。袴の時のクセで。で、「なんでジャージで裾たぐってんの、アレ?」って。
松沢:ジャージで殺陣してんの?
マグナム:おかしいやろ、だってw
――どういうシチュエーションか判りませんよね、それw
松沢:ストーリーと関係ないの?
マグナム:狙われてるの。一人の男を狙ってるから、それを襲うんだけど何故か刺客が出てくる。意味わからへんよね、ホンマw
――それがいつの間にかホモの関係になっていくわけですか?
マグナム:その二人は闘うだけ。全然、そんなシーンない。最後の最後に一カラミあるだけ。
松沢:うふふっ。殺陣師もビックリしただろうね、映画を観たら。「こういう映画だったのか~っ!」。
マグナム:いえ、大丈夫。本人知ってるから。本人、男優やってるから。SAMMとか出てたから。芳友舎の。
松沢:でも昔はそういう人、いっぱいいたんだね。
マグナム:昔はたくさんいましたよ。だからオレと中沢新一と麻郎くらいでしょ、若くて、言われたから出たよ、みたいな。アルバイトみたいなもんから入った。それ以外は大体、エロ本屋、役者…。エロ本屋多かったね。
取材協力:マグナム北斗の店『与太ばなし』大阪市中央区千日前1-6-7日宝阪町ファイブ5F (06)4963-3645